高校の古典で「四鏡」を習います。鏡物と言われる、四鏡は、「大鏡(おおかがみ)」「今鏡(いまかがみ)」「水鏡(みずかがみ)」「増鏡(ますかがみ)」をまとめて指す言葉です。これを年代の古い順番に並べた、語呂合わせが「大今水増(だいこんみずまし)」です。
それぞれを順番にみていきましょう。
四鏡は、鎌倉時代までに成立した歴史物語です。
「おじいさんやおばあさんから昔話を聞いたので、書き留めておいた」という体裁で書かれています。
成立順(書かれたとされる古い順)ではこの順番
大鏡…平安時代(白河上皇の院政の頃)
今鏡…嘉応2年(高倉天皇の頃)
水鏡…鎌倉時代の初期(1195年頃)
増鏡…南北朝時代
なのですが、内容を見てみると、時系列はこの順番
水鏡…初代神武天皇から第54代仁明天皇までの…神話?あやふやな部分がかなり多いのが特徴です。
大鏡…第55代文徳天皇の即位から第68代後一条天皇までの朝廷の歴史
今鏡…第68代後一条天皇から第80代高倉天皇までの儀式や学問の歴史
増鏡…第82代後鳥羽天皇から第96代後醍醐天皇までの歴史。後醍醐天皇が隠岐に流されてから京都に戻るまでのことなどが書かれています。
成立順と内容順が異なる「四鏡」。日本史受験生はしっかりと整理しておきましょう!
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