高校 古典 枕詞 生き物

おはようございます。朝塾です。

高校古典で習う「枕詞」。わかっているだけでぐっと読み取りが楽になります。逆に、よくわからないまま現代語訳のような言葉からのイメージだけで読んでいると誤読する可能性も。しっかりと理解をして「正確にスムーズに」読解をしていかれるように練習しましょう。10月の火曜日は、「枕詞の日」として、シリーズでお伝えしていきます。

今朝は、「生き物」に関係する枕詞を集めてみました

1.いさなとり:勇魚取り。クジラを取るという意味です。

代表的なものは、「いさなとり 海辺をさして」(万葉集 138)です。

「いさなとり」は、「海、浜、灘(なだ)」の枕詞です。

意味は、「捕鯨の漁に行くために、海岸を目指して」です。

2.うつせみの:「うつそみの」も同意。「空蝉(うつせみ)」セミの抜け殻、という意味。はかないものに関する言葉に係ります。

例題は、源氏物語の第3巻のタイトルです。源氏(17歳)が、空蝉の寝床に忍び込んだところ、拒まれることなどが描かれています。

他に、代表的なものは「うつせみと 思いし時にたづさへて 吾が二人見し…」(万葉集 柿本人麻呂)です。

「うつせみの」は、「世、身、命、人」の枕詞です。はかないもののイメージを持っておきましょう。

3.ぬばたまの:烏羽玉の。(←烏は、鳥ではなく「カラス」です。注意!!)烏(カラス)の美しい羽の色、という意味です。

代表句は、「ぬばたまの 夜のふけゆけば 久木生ふる(ひさきおふる) 清き河原に 千鳥しば鳴く」(山部赤人 万葉集)です。

「烏羽玉の」は、「黒、夜、闇、月、夢」の枕詞です。暗黒に関する言葉に係るイメージを持っておきましょう。

意味は、「夜が更けていくにつれて、久木の生える清らかな川原で千鳥がしきりにないているなあ」です。

さて、いかがでしたか?今朝は生き物に関係する枕詞を集めてみました。もっと学びたい人は、こちらも参考にしてください。

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今朝のブログが、古典学習を頑張っている人の助けになれば嬉しいです。

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