おはようございます。朝塾です。
火曜日にお届けしている高校古典シリーズ。今朝は「折句」についてお話しします。
折句とは、物の名前を各句の頭に1文字ずつ詠み込む技法の事で、今でいう「あいうえお作文」です。
上のイラストにある、在原業平が読んだとされる句。
唐衣(からころも) 着つつなれにし つましあれば はるばるきぬる 旅をしぞ思ふ
この句の頭の一字を拾ってみましょう。
ヒントはイラストの右下にある植物。そう、
かきつばた
が現れました。
伊勢物語によると、在原業平が東国へ旅をしていた際に、燕子花(かきつばた)がとても美しく咲いているのを見て、燕子花を折句にして旅の思い出を詠んだとされています。なんともおしゃれ。
かきつばたの「ば」は「は」になっていますが、静音を濁音で解釈するのはOK!
続いてもう一句。
小倉山 峰たちならし 鳴く鹿の 経にけむ秋を(へにけむ あきを) 知る人ぞなき
この句の頭の一字を拾ってみましょう。
ヒントはこれまた植物です。そう、
おみなえし
が現れました。
古今和歌集によると、朱雀院女郎花合(すざくいん おみなえし あわせ)という宮中の催しの際に、「をみなえし」を句の頭において紀貫之が詠んだ和歌とのことです。
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